2017 / 07
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煮詰まりました。

妙なギャグばかり出て来るのに、本編進まない。

そういう訳で、(どういう訳)BLに挑戦してみました。ただし、ゆずはらの書く物ですので、あんまり期待しないように。


『妖精たちのいるところ』キャラでBLに挑戦。
サブタイトル、「桂まゆさんデビュー良かったね記念SS」



……こんなのデビュー記念にもらっても、あんまりうれしくないかも。


登場人物

瀬尾隆志
トリスタン
触手


☆★☆


 隆志は眉間に皺を寄せ、目の前でうごめく、ぬるつく群を見下ろした。
 触手だ。
 どう見ても触手だ。それが山ほどいる。
 穏やかな日差しと緑美しい妖精郷に、それは恐ろしく不似合いに見えた。

「ってかこれ、どうしろって言うんだ」
「私の配置もよくわからないね」

 トリスタンがにこやかに言った。白い妖精の騎士は、隆志と触手を見比べた。

「鬼畜、という役所らしいが。私の役はただ、君達を見ているだけのようだ」
「見てるだけ?」
「そうらしい。見るより、する方が楽しいと思うのだがね」
「するって何を……や、良いから。言わなくて。で、何なのコレ。俺は何すりゃ良いわけ」
「そこの触手と戯れれば良いらしい」
「戯れって……」

うねうねにょろにょろずるずる。

 何かを期待するように、触手が一斉に震えた。隆志の眉間の皺が深くなる。

「ヤなんだけど」
「君が動かないと、話が終わらないよ」
「見てれば良いだけの奴は、楽で良いよな」
「私もそう思うよ。何なら、私と逃避行するかね? せっかく出て来たそれには悪いが」
「悪いなんて、微塵も思ってないくせに白々しい。放置して大丈夫なのか、これ。って言うか、何なの、こいつ」
「人の想念が凝った物さ。主に女性」

 隆志が沈黙した。次の瞬間、愕然とした風に叫ぶ。

「女の子がこんなモン、何で想像するの!?」

 おそらく、腐のつく女性たちの物であろう。しかし女性に何やら夢を抱いている隆志には、衝撃が大きかったらしい。

「はあ。まあ良いけど。でもさ、逃げられるの? なんか俺、ロックオンされてるっぽいんだけど」

 触手は明らかに、隆志に狙いを定めていた。隆志が右に動けば右に、左に動けば左に、一斉にうぞうぞとうごめく。

「この想念が生まれた目的は君だからね。ああ、大丈夫。放置しても別の誰かを区別なく襲うだけで、満足したら消えるよ」
「それじゃ、逃げられないだろ!」

 うがーっと叫んで髪を掻きむしると、隆志は顔を上げた。

「俺が相手してやりゃ良いんだな……ああもう仕方ない」
「相手をしてやるのかい」
「うん、もう良いや。考えるのめんどくさい」

 そう言うと躊躇なく、ずかずか触手の群の中に歩を進める。

 どかっ。
 ぎゅむっ。
 べしっ。

 思いきり蹴飛ばし、踏み付けながら。

「容赦がないねえ……」
「コレに容赦する必要があるか」

 どかっ!

 押し寄せた触手を回し蹴りで地に這わせると、口の端を上げ、不敵な表情で隆志は言った。

「相手してやるとは言ったがな。優しくしてやるなんて言ってないぜ」

 その瞬間。

 ぶるぶるぶるぶるっ!

 触手の群が一斉に震えた。

「何?」
「あ〜あ。スイッチ押しちゃったよ、君」

 なぜか頬を染め、トリスタンが言った。

「は? スイッチ?」
「わからなくて良いから。がんばってね」
「え……うおわっ!」

 いきなり勢いを増して押し寄せ出した触手を、隆志は蹴り倒し、踏み付けた。げしげし踏み付け、踏み付け、踏み付ける。勢いは良いのになぜか、触手たちは呆気なく倒される。
 倒されてもまた起き上がり、踏まれに行くのだが。

「まだ来るかっ!」

 どかっっ!

「しつこいんだよっ!」

 がしがしっ!

「寄るな触るな気持ち悪ィィィィィッ!」

 どけぐしゃがしっっ!

 蹴倒され、踏み付けられ、罵倒されて触手は、ふるふると震えた。

「がんばれー」

 生温い笑みを浮かべてトリスタンが言う。ぜえぜえと荒い息をつきつつ、振り向いた隆志は、ぎっと睨み付けて叫んだ。

「がんばりたくないわ、こいつら、Mかーッッッ!」

 叫ばれ、隆志の足の下で触手が震えた。心なしか、恍惚としているようだ。

「だからさっき、スイッチ入ったって言っただろう? さっきの微笑がやっぱりねえ。色っぽくて」
「俺に色気なんかあるかーッ!」
「え〜? あるよ。私でもドキドキしたもの。免疫ないお嬢さんがたには、衝撃だったと思うよ」
「何の衝撃!? 何の!?」
「蔑む眼差しに冷笑。優しくしてやれない、なんてセリフ言われたらもう……お願い、もっと蔑んで〜! って言いたくなるよ」
「おまえらの趣味に巻き込むなッ! 俺はノーマルだーッッッ!」

 げしげしげし。

 悶える触手。踏み付ける美青年。眺める鬼畜設定らしい、妖精騎士。

「なんで俺の周りはMばっかりっ! 寄るなって言ってるだろ、馬鹿触手ッ! 何が楽しいんだ貴様らーッッッ!」
「君の資質の問題じゃないかね」

 もう嫌だーッ! と泣きながら踏み付け続ける隆志に、トリスタンはぼそりと言った。だって君、なにげに女王様気質だし。

「まあ、あれだ。足の裏には、ツボがたくさんあるらしいし」
「青竹踏みかいっ!?」
「体には良いのではないかね?」
「精神には大打撃だよ! 自発的に踏まれに来る青竹の群だぞ、しかも喜ぶんだぞ、踏むと!」

 確かにあまり、見たいと思うような物ではない。
 トリスタンはちょっと、首をかしげた。
 そして、言った。

「ファイト〜」
「それだけか!?」

 何気に鬼畜である。方向性がちょっと違っているが。

「そういう奴だよおまえは! だあもう、寄るんじゃない泣くぞ俺はああああああッ!」

 げしげしげし。

「平和だねえ」

 トリスタンは微笑んだ。妖精郷はとりあえず、今日も平和だ。



fin.


※禁断の、触手受け。


そういう訳で! 桂まゆさん電子書籍デビューおめでとう(^O^)/

存在意義が健康サンダルな触手ですが、もらって下さい!
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ゆずはらしの

Author:ゆずはらしの
「小説家になろう」にいくつか小説を上げています。

公民館で絵を教えています。水彩画。

紅茶、ハーブ、アロマなどが趣味です。でも手際はあまり良くない。お茶は淹れられるんだけどね。お茶はね!

思いだしたように記事を増やしてゆく予定。

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